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梅雨の晴れ間に。夏を思い起こさせる日射し。
前回、六日間連続公演と書いたが、一日オフを経てまた公演が続き、やっと今日一段落する。久しぶりに近場の公演なので、ゆっくりと出発出来る朝だから、こうしてブログなどを書いていられるわけだ。そして今日、公演後に韓国へと出発する。「わたしにさようなら」韓国プレミアに参加するためである。どのような仕上がりになっているのか、僕自身もとても楽しみにしているのだが、日曜日、一足先に韓国入りしたYannからの報告によると、とても面白い芝居になっているようだ。いやがおうにも期待が高まる。

そして、やっと夏のフェスティバルのチラシとポスターができた。今年はシアターBRAVA!さんも大変な尽力で、とても内容にこだわった。それもこれも少しでも初めての人たちにこのフェスティバルの良さを知ってもらいたいという気持ちから発露したものである。こういうのってすごいことだと思う。人の感情、思いがまた人に伝わり、人を動かしていく。慣性の法則と同じだ。最初は一人のチカラでも合わさればみんなの思いが重なっていく。昨年までTactanと呼んでいたフェスティバルだが、今年から正式名称がTACT/FESTIVALとなった。それだけでは伝わりにくいんじゃないかと思って愛称をつけて貰った。OSAKA演博2010というのがその名前です。エンパクって呼んでもらえると嬉しい。そして、みんなが愛するフェスティバルに育てていきたい。冒頭に書いた韓国のPlay BST&KIO Companyの共同制作作品もこのフェスティバルで上演します。

フェスティバルのチラシは大阪市内の地下鉄の駅や各会場で手に入ります。ポスターもどんどん張り出されて行く予定。暑い夏はいよいよ本番を迎えようとしています!
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by nakadachi2 | 2010-06-24 07:47 | TACT/FEST
新しい風は形を決めず、たえず変化を続けていく
六日間連続公演という、近年では珍しい一週間がようやく終わった。なぜこれが珍しいのかと言うと、学校が週休二日制になってから、土曜日に公演をすることがほとんど無くなったからである。僕らの立場から言うと、もちろん土曜にだって公演があった方がいい。でも、いまはそういうことなので、キオでも土日は休みということになっている。六日間連続というのは体力面でも大変なことだが、やってみるとやはりこれはこれで充実したものがあった。どの公演でも、喜んでもらうことができたし、集中して公演や稽古を行うことで演技アンサンブルにおいても、はっきりとした変化がみられた。こういうのは、やはり集中して公演ができるという状態ならではのものだろう。

キオには今年、三人の新人が入団した。今はそれぞれ仕事を覚えたり経験を積んでいるところだが、今週始めての学校公演に出演することができた。いわばこれは彼女たちにとってのプロとして初舞台である。初舞台というのは何につけ印象に残る事だから、貴重な出来事のひとつだと思う。まだ台詞などはあてがっていない状態だが、今はまず身体への意識を付けるというところからやってほしい。そして、今はまだ新人だがこれからどんどんと責任のある仕事を任されるようになる。その時に対応できるようにしっかりと目の前にある仕事に集中してやってほしい。その事が、いずれ役に立つ。無駄な事は一つもない。

こういう風に新たな息吹きが集団に吹き込まれると、団体の中でのパワーバランスには自ずと変化が生じる。野球のチームなどと同じことで、ベテランだからと言ってうかうかとしてはいられない。常に戦う集団としては、変革が必要なのだ。若手とベテランがうまく噛み合ってこそ、本当に強いチームが生まれる。集団に一人として無駄な人間はいない。それぞれの役割は時と共に変化していくが、いつまでたっても初舞台の気持ちを忘れず、努力し続け、目の前のこと一つ一つに全力で向かい合って行くことが出来れば、勝手に道は開けていく。何につけ、そういうものだ。

そういえば、今週関西テレビのよーいどんという番組から取材を受けた。放映日はおそらく七月の頭くらいになるそうだ。取材などを受けて、初めて出会う人に話をしていると、自分の生き方や考え方を見つめ直す良い機会になると気づいた。最近、やっと僕らの仕事にも目が向けられ始めていると感じる。これから全てが始まっていくような、初舞台な気分である。
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by nakadachi2 | 2010-06-20 05:21 | KIO
僕等の仕事といま、そこにある意味
ゾウのギアという役は、大きなぞうの着ぐるみや仮面を被る役なので、視界がとても狭くなる。足下以外はほとんど見ることができない状態だ。芝居の細やかさがどれだけ伝わるのかはわからないが、少なくとも観客は感じることがたやすくなるのだから、これでいいのだ。実際、今日の公演は中学生だったのだが、とてもよく反応していた。それがとてもうれしかった。開演のまえに、先生が挨拶で「この公演が昨年インフルエンザの影響で延びてから、この日が来るのを先生も楽しみにしていました」と話してくれた。ありがたいと気合が入った。役者たちも集中していた。如是は普段の猫役とはまったく違う役づくりをしたし、新人たちもよく頑張っていた。中学生も本当によく受けてくれてうれしかった。「普段の芝居では劇場に入ると寝てしまうのですが、寝かさないばかりか盛り上げるのだから、やっぱり流石ですね!」と褒められた。しかし、これはよろこんで良いことなのかは正直わからなかった。それだけ普段やられている同業者の芝居が子ども達に響いていないという現実をどう受け止めるのか。これによって、今後やるべきことが見えてくるはずだ。またひとついいヒントをもらった。

今日はコンビニで昼食を買った。僕はめったにコンビニの食事をしない。理由は添加物の多い食事をとると必ず身体が拒否反応を起こし、気分が優れなくなるからで。それでも今日は昼から公演があったので、劇場を離れることができず、仕方なく劇場近辺にあったデイリーヤマザキに行ったのだ。その店では店内でお弁当とパンを手作りしていた。そこで僕はそれらを買いもとめた。人の手によって作り出されたそれは、ほんのりと温かく、また冷めてもおいしく食べることができた。おかげで、公演もうまく行った。

人の手がどれほど関わるのか、それはとても大変なことだ。効率を考えると人件費はカットする方が楽なのはわかっている。それでも、少なくとも人の身体を構成するものは、人の手が関わって作られたものであって欲しい。身体は正直だ。食事も演劇も人の身体を形作っていることにかわりはない。正直な仕事をして行きたいと思う。たとえ効率が悪くても長い目で見て、人の未来に影響を与えて行く仕事なのだから。
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by nakadachi2 | 2010-06-16 04:18 | KIO
何か特別なことがあるわけじゃない
韓国に行ってからもう10日になる。時間は本当にあっという間に過ぎる。この間もいろんなことがあったが、先週は少し疲れていたのかもしれない。公演と打ち合わせの連続で、あっという間に時が過ぎていった。打ち合わせは、フェスティバルの演目にかんすることが一つと、カフェの改装工事に向けてのことで、どちらもあまり実りのような物はなく、よって打ち合わせは少々ヘビーな時間だった。僕は人と人を繋げて、何か物を作ることが好きなのだが、その調整がうまくいかなかったのだ。だが人にはそれぞれの考え方があるし、無理強いをしてもよくないのだから、これでいいのだ。劇団の仲間達と一緒に作品の稽古もやった。新人達をメインに演出をしながら作品を作っていると、やり始めた頃に戻ったような気がして、これはこれで楽しかった。やはり物作りをしているということは、自分を調整する作業でもあり見つめ直す作業でもある。また仕事の他にはフランス語のレッスンを始めた。Yannが週に一回教えてくれるのだが、やってみるとこれが面白い。教え方がうまいのだろうが、どんどん頭に入ってくる。このまま話せるようになりそうな気がするのだから、面白い物だ。言葉には国によってそれぞれの共通項があり、国民性による感覚の違いがある。フランス語はしっかりと自分のものにしたいと思っている。他には、韓国に行く前にネットで頼んでいたiPadが届いて、それを使って遊んだりしていた。新しい機械に触ると、それを作り上げた人間のすごさを感じることが出来る。あと、誘われて2本の芝居を観た。1本は普通にしっかりとした商業的な作品で、もう1本は小劇場のどうしようもない作品だった。これが、つまらなかった問題ははっきりとしている。作っている人間に問題があるのだ。観客は時間とお金を使って劇場に足を運ぶのだから、本当に観る作品を真剣に選ばないといけないのだと痛感した。知り合いだからなどという理由で、観るべきではない作品を観ることは、観客と演者、双方にとっても良くないことだ。なまじ拍手なんて言う習慣があるから、勘違いがいつまでも続いていくことになる。

僕にとって食事を作ることは欠かせない日常だが、少し意識してカロリーを取りすぎないようにし始めた。年を取ると、消費しにくい身体になっていくと言うことを実感したからだ。やはり、重い身体はけがをしやすいからだでもあるので、これからは一層注意をしなければならない。梅雨が始まって、犬の散歩に行くのがおっくうになる日々が続く。でも、濡れた緑の木々を見るのはいいものだし、とても美しいと思う。

また明日からも、慌ただしい日々が続く。公演は6日間連続で、行う。自分を上手に調節しながら、日々の出来事に集中していく。
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by nakadachi2 | 2010-06-13 21:55 | KIO
韓国の本気と日本の心意気
韓国に来ています。PlayBSTとの共同制作作品「わたしにさよなら」の製作打ち合わせ。キオから俳優が三名、韓国からは二名の俳優が参加しての稽古が始まっています。
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俳優達は写真のソウルアートセンターに滞在して、これから一ヶ月の稽古を続けます。海外からの芸術家達がソウルに滞在して作品を作るために立てられたこの施設。この写真のアートセンターに滞在するのに必要な費用は一日5000ウォン!つまり一人400円くらいで一泊泊まれるのです。ソウルがいかに文化外交に力を入れているのかわかります。
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この人が演出家のナム・イヌさんです。彼女は児童演劇の演出ばかりではなく、韓国の伝統歌唱パンソリの公演や商業的な作品の演出も手がけていて、そのどれもが世界的な評価を受けているという才能ある人です。
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この劇場はPlayBSTの活動拠点であり、「わたしにさよなら」の公演を行う場所でもあります。今回は視察も兼ねて、児童演劇作品を観に来ました。
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この作品、一目見てわかったのですが、僕は見たことがありました!前回、ソウル・ウィンターフェスティバルに訪れた際、国立劇場で観ていた作品です。
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上演が終わった後、子ども達と交流をしたり、一緒に写真を撮ったりしています。いつも思うことだけれど、彼らは本当にサービス精神が旺盛です。
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観劇が終わって、外に出てみるとPlayBSTメンバーのコウさんが、ベイビーを連れて偶然観に来ていました!彼女たちのカンパニーは正式メンバーが女性ばかりで、今は結婚出産が続いていて、休んでいる人もいるのです。女性ばかりでこの先も演劇を続けていく情熱を持ち続けている彼女たちの活動を心から応援したいし、子育ても大変だろうし母としても尊敬します!

この後、大学路へと移動し、打ち合わせと飲み会へと流れ、最後はこの日の公演を終えたメンバーが合流しました。彼女たちは今、大学路で二ヶ月のロングラン公演を行っています。本当に大変な活動に頭が下がる思い。そんなPlayBSTとキオがお届けする「わたしにさよなら」は世界プレビューを今月27日PlayBSTのレジデンス劇場であるAnsan劇場で行い、その後、ジャパンプレミアを大阪のフェスティバルにて上演いたします!僕は今回、初めて演出を全く行わず、プロデューサーとして参加しています。どうぞご期待ください!
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by nakadachi2 | 2010-06-03 09:08 | KIO
移動の連続でまた、感じることが増えていく。
確認してみると先月の23日以降、ブログをご無沙汰していた。その間、何をしていたのかというと、平日にはぶち抜きで5日間連続の学校公演があり、週末には東京出張。日本児童青少年演劇協会とアシテジ日本センターの総会に出席して、そのあと、その足で新潟に飛ぶという、まさに過密スケジュールだった。
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写真は東京での会議の後の懇親会。この会議には日本の児童青少年演劇の歴史を作ってこられた方々が出席されるため、僕なんかの年齢では完全に若輩者が末席を汚すの構図ができあがる。写真中央で挨拶されている方はなんと御年95歳というのだからおそれいる。
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写真は今回訪れた新潟りゅーとぴあ。

東京から新潟までは二階建ての上越新幹線に乗って2時間30分の移動。新潟はおいしい物がたくさんあるだろうとふんで、前日に移動し駅前の居酒屋でおいしい肴に舌鼓をうった。りゅーとぴあは地方にありながら、金森さん率いるダンスカンパニー「NOISM]の活動や、能舞台を使った西洋の古典上演などで世界的な評価を受けている劇場である。会館全体に溢れるスタッフの情熱的な取り組みを見ると、この館がまさにマンパワーによって支えられているのだということがよくわかる。
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新潟でもこれから今後、仕事をしていくことになるだろう。劇場前にそびえ立つ樹のように、印象的で立派な仕事をしていきたい。
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by nakadachi2 | 2010-06-02 13:10 | Others