デンマーク!今年から新しいフェスティバルが開幕!DENISH+に行ったのだ!#3
さあて、そろそろ作品のことを書かなければ始まらないだろう。しかしそこはさすがに「DENISH+」。選ばれた作品だけのことはあり、内容の如何、面白さは別としてどれも力のこもった作品であったと言うことにおいては疑いはない。この二日間で都合16作品を連続観劇したわけで、途中の休憩は移動のみ!会場ごとにおやつや水などが用意してあり、それらを補給しながら朝から夜まで芝居を見続けた。これじゃやあまるで観劇マラソンだなあと誰かがつぶやいた(あっ?俺か)。
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演劇は場所、空間に著しく影響を受ける芸術である。この場所は普通の家であり、観客はある部屋に入りそこに居合わせているだけのような感覚を受けることになる。
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ある男が引きこもっている、部屋に散乱したペットボトルや菓子袋、漫画雑誌、缶詰などは男の置かれている状況を説明してあまりある。この部屋は男の住まいであり、男の脳内そのものでもある。そこに侵入者が入ってくる所からドラマは始まる。

以下はまた別の作品。
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シンプルなセットながら、どれも雄弁に物語を語る舞台上のものたち。そこに余計な物は何一つ存在しない。あとは観客の想像力によって全てが補われていく。
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この作品は人形劇である。国際的にも非常に評価の高い作品。来年のTactanに是非招待したい一つだ。
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最後に面白い作品を紹介する。以前のブログでこのバスを紹介したとき「バスで起こるパニック劇」という風に紹介したのを覚えておられるだろうか。もし忘れておられる方は過去のログを参照していただきたい。それがこの作品である。
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バスは市内を走る。このバスは「ホステージ」という芝居を観に劇場に向かっているという設定で走り出す。前にバスガイドおぼしき男性がいる。彼は自分の人生、アラブ系でデンマークに移住した父親や、今もアラブ圏に暮らしている親戚のことなどについて語り始める。その時、バスに一人の女が乗り込んでくる!

作品の背景に自分たちのアイデンティティを織り込む作品は海外では珍しくない。というか、純粋なコメディを除き、そういった作品は当たり前にある。甘ったれな個人主義的作品ではなく、世界の中での自分たちの足元を真摯に見つめた作品だけが世界へとつながっていくのだ。振り返って日本の劇場に今、どれほどこういう作品を見ることができるのかと言うことを考えてしまった。
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by nakadachi2 | 2008-04-24 15:34 | TACT/FEST