アフリカへ チュニジアに行く #10
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昨日のリラックスした感じとは打って変わり、水を打ったような静けさの中、舞台は進行する。学生や演劇人達は評判を聞きつけた者や、何度も観るという熱心な人たちである。奇妙なテンションの中、舞台は終了。終了と同時に舞台に押し寄せたい観客と、前を撮りたいテレビカメラの都合で、観客が足止めをくらっている。微妙な雰囲気。
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でも撮影が終了した途端、前日と同じように舞台前に押し寄せた観客達。よかった、とここで胸をなでおろした。
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取材を受けるたまちゃんとモンスター。非常に奇妙な絵面だな。キャスターが傘をさしているのは、舞台上に雨漏りがしていたからで(本当に雨漏りがしていたのだ!)、それにしてもわざわざ雨のかかるところで取材しなくてもいいじゃないかと思うけれど、これがテレビ的においしいのだろう。取材と片付けを終えたこのあともお茶をしたり、最後の夜を金先生の部屋で宴会をしたりして、長い一日を過ごした。これでフェスティバルの公演は終わり。明日は日本へと帰るのだ。

普通の旅行ではけして味わえないだろう出会いと、満足感を得て帰路につく。なんという幸せな年の瀬だろう。今日は12月の30日だ。日本に帰り着くのは31日、大晦日である。ホテルのロビーでは、各国の団体が帰りはじめている。口々に「素晴らしいステージだった。」「イメージが特によかったよ!」などと、賛辞をいただく。素直にうれしい。
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別れを惜しんで、涙ぐむ現地の学生達。彼らにとっては本当に良い経験になるのだろうと思う。朝9時にバスへと乗り込み、チュニスの空港へと向かう。寝ようと思うのだが、あまり寝付かれない。バスの窓から見える荒涼とした大地、オリーブの低い灌木が続く。とても美しい景色だ。生活の匂いがする。また、この場所に来られるかどうかは、今の段階ではわからない。でも今回やり残したことはなんにも無いと言える。それくらい充実した日々を過ごした。現地で生活する日本人女性達の大らかさ、たくましさがとても印象的だった。女性はとても強い。男性も負けてはいられない。日本にばかり引きこもっている時代じゃない。帰りの飛行機では、なかなか寝付けず、目をつぶって常に何かを考えていた。何か、熱のようなものが身体に深く潜んでいた。その熱がいつまでも僕を眠らせようとはしなかった。日本に着く直前、珍しく気分が悪くなった。めったに酔わないのにどうしてなんだろうと僕は考えていた。何かが違うのだ。きっと僕の中の何かがそこにとどまり続けることを拒否しているのに違いない。そう思うと、ふと気分が楽になるような気がした。明日には、新しい年がやってくる。それは必ずやってくるのだ。
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by nakadachi2 | 2008-01-04 09:25 | TACT/FEST