「エル・パンテ〜」と「バービーブルー」
今日も10時から一本目の芝居を観るために9時にホテルから歩いて出発。劇場は歩いて30分くらいの場所にある「プロスペロ」というシアター。そこでまず、かなり長い題名なので短くするが、要するに「メキシコから来た戦争をテーマに、人間同士の交流を描いた作品」を観劇。

グレーの舞台にはひび割れのような亀裂が入っており、それは壁面にまで及んでいる。五人の男女(どういうわけか男女の組み合わせがやたらと多い)が、ワークショップから練り上げたというような見事なアンサンブルによる動きを交えて物語を綴っていく。しかしいかんせんメキシコ語。こちらはさっぱり内容がわからず、最後の観客に向かって手を差し出していくシーンで、ようやくこの芝居が戦争のある世界で手を取り合うことの大切さを訴えた作品であったのだと言うことがわかる。しかし、内容をさっ引いてみても、これだけのアンサンブルの動きだけで表現する作品は日本ではあるにはあるが類を見ないので。やはり世界の水準に対し拍手を送ったのである。

お昼を挟んだので、次の劇場への移動の途中、ダイナーに寄った。郊外なのであまり店がない。おもてでガラス越しに中を覗いたら、いかにもイタリア移民といった感じの毛むくじゃらの親父が顔を出して「入れ」というので、店に入った。メニューの書いてあるプレートを見ても何の事やらわからないので親父に説明を求めるが、「どれも素晴らしい一皿だ」というばかりで、英語もおぼつかないので説明が当を得ない。仕方がないので、親父推奨の一皿を何かわからないけど喰ってやれと頼んだら、結局出てきたのはこちらの名物である伸びきったミートスパゲッティと謎の肉を使ったチーズハンバーグディッシュだった。やれやれ。

さて、本日の二本目。「バービーブルー」は青ひげ公爵のお話をモチーフにしたコンテンポラリー系のダンスである。こちらでは中々の評判を呼んでいる作品だそうで期待が高まる。舞台前面には赤い羽根が敷き詰めてあり、入場時から男性のダンサーが手についた血を布でぬぐい取っているパフォーマンス、女性はバレエのクラシカルな動きを暗闇で練習している。これも男女6人の組み合わせである。ダンスは取り立てて言うようなものでもなかったが、お話を台詞仕立てにしてあり、ダンサーが動きを一つ一つの言葉に振り当てながら、繰り返し語る手法はとても良かった。ところどころ意識を失いかけたが全体的には楽しめた。それにしても、コンテンポラリーダンスを、児童青少年が見ているというのがこちらの文化程度の高さだと思う。
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by nakadachi2 | 2005-09-28 21:03 | TACT/FEST