「クラッシュ」と「カーゴ」
この日はモントリオールに来て、初めての雨模様でした。でもこちらの人は少々の雨だと傘をささないので、僕も平気な顔をして、濡れながら劇場までの道のりを歩いていました。こちらに来てから、本当に沢山歩いています。何しろ食事の量が半端じゃないので、身体も少しくらいは動かさないとなまるどころか、太り出すのはこちらの人たちの体型を見れば明らかです。僕は結局、一日に一度か二度の食事しかしていません。その分、きっちりと食べています。この日は朝から中華でした。

さて「クラッシュ」。14時開演の劇場まで一人で徒歩で向かいます。途中、何人かの浮浪者に声をかけられながら。こちらの浮浪者は「何ドルかくれ」と平気で声をかけてきます。多くはキャップを手に持ったり、座ったまま手を差し出していたり、あるいは道で話しかけられたりします。犬を連れている浮浪者も沢山いて、彼らは「犬のえさ代にも困っているんだ」というのが売りのようです。路上でギターを弾いたりする人たちからも、「生活が」という切迫感が伝わってきます。でも、僕は阿倍野にいて浮浪者を見慣れているので、「どこも同じだな」と思いながら、通り過ぎます。

あらためて14時から、「クラッシュ」はコンテンポラリー系のダンスショーとでも言えばいいのでしょうか。お笑い的要素を交えながら、ゴレンジャーのような男性三人と女性二人が、時折肉感的要素も交えながらパフォーマンスします。僕は普段素晴らしい日本のダンサーを大勢見ているので、正直つまらない感想を持ちました。でも大勢の人は「ブラボー!」と叫んでいましたから、感じ取り方は様々だと思います。でも僕はもう少しちゃんと踊ってもらえないと納得できないな。

そのあと16時30分から「カーゴ」という人形劇を。これはケベックのカンパニーでイギリスとの合作と言うことでした。期待は正直寄せていませんでしたが、これがそれを見事に裏切ってくれてとても良かったです。下手に男性が二人で生演奏を担当します。女性は出演者として、くるくると装置を動かしながら、詩的な海辺の少女の話をつづります。とにかく、照明と装置の関係がとても良いのでうれしくなっていきます。終演後、出演者の女優と握手を交わしながら、日本に彼らを呼ぶ計画を話したりしました。これから、そういう仕事も少しずつ担っていくことになるかもしれません。
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by nakadachi2 | 2005-09-26 17:36 | TACT/FEST